2011年9月17日~24日まで野生動物の資料撮影のため、南東アラスカの森を旅しました。
前回2004年の撮影行では、広大な中央アラスカの大地が広がる「デナリ国立公園」にて、 オオカミを中心に、グリズリーベアー、ムースなどに出会えましたが、今回は、私の一番好きな ムース(ヘラジカ)の撮影にターゲットをしぼりました。 この時期の南東アラスカは秋の終わり。撮影地はアンカレッジ~グレンナレン間の白い山脈群 の裾から永遠と広がる黄葉一色の大変美しい森で、連日ムースを追いかけました。
森では、メスやこどものムースは十分に出会えましたが、大きな角を持つオスのヘラジカになか なか出会えず、帰国の日がせまる最終日の夕方、これまでには見たこともない大きさのオスの ムースに遭遇できました。ゆっくり時間を掛け、少しづつ距離を詰め、私の目の前約20メートル 先で、ムースの顔から体、角まで、約400カット近い撮影に成功しました。 この間約15分間の、怖さと、緊張と、うれしさは、一生忘れることの出来ない経験となりました。
アラスカでの地球規模の美しい風景、そこで強くたくましく生きる野生動物、現地での人との交流。 予想以上の素晴らしい収穫を得れたこの旅は、アラスカの野生動物を永遠のテーマとして、その 姿を描き続ける私にとって、さらにアラスカが大好きになれた旅でした。